第38回 福岡ソフトバンクホークス 多村 仁志選手 2009年11月20日
メンタル面を鍛え、結果を残す
常にプラス思考で、前に進もうという気持ちでやったことが良かった」
福岡ソフトバンクホークスの多村仁志は、2009年開幕前のオープン戦での怪我の影響で2ヶ月スタートが遅れたが、本線復帰後、打率.282 本塁打17本、長打率.510の成績を残し、ホークス打線の中軸を支えた。
2008年は、骨折のため出場した試合はわずか39試合。再起をかけた2009年の開幕前の怪我は、本人にとってもショックが大きかったはずだ。しかし多村はそこで気を落とすのではなく、「とくかく明るくいこう」とメンタル面を維持し、結果を残した。
多村のパフォーマンスを支えた、UAフットウエア
気持ちを新たにして臨んだ2009年、多村のパフォーマンスを支えたのは彼自身の気持ちだけではない。走、攻、守のすべてのパフォーマンスに直結するスパイクを、アンダーアーマーに切り替えたのだ。道具に強いこだわりを持つ多村の意見は、アンダーアーマーのスパイク開発に反映され、その完成度を高めていった。出来上がっ たスパイクについて、「不安は全くなかった。本当に満足のいくギア」と多村は語る。
多村はスパイクに求める要素としてまず「軽さ」を挙げている。
外野手はシーズン中ベンチとフィールドを最低9往復し、守備時に走る量も内野手に比べて多い。足に重みを感じて疲れたくないのが軽さを重視する理由だ。
「あとはやっぱりここです」。多村はスパイクの歯を指し、こう続けた。「まずは親指がしっかりと踏ん張れるということで、親指の近くに歯の位置を変えてもらいました。そして母趾球(親指の付け根のふくらみ部分)-走るにしても打つにしても、やっぱりここが一番大事なので、この形状というのは、僕には最高に合っています」。
多村の言う「この形状」とは、母趾球下部分に長さの異なる歯を円形に配置した“UAローテーショナルトラクション”である。
「今までのスパイクは普通に歯がついているだけでしたが、この形状は一歩目を踏み出すときに凄く力が入る。この部分の歯をうまく使えることで、こんなに力が伝わるのが不思議」。
野球は守備も打撃も下半身の力を上半身に伝えるスポーツであり、その起点となる母趾球からパワーをロスせずボールに伝えることは、選手にとって大きなアドバンテージとなるのだ。
アンダーアーマーのスパイク、そして今までにないこの独特の歯の形状は、多村のチームメイトの関心も引いた。「まだ日本にないものなので、皆『それは何だ?』と。そして手に持った時の軽さ、歯の形状に驚き、履いてみたいとも言っていました。日本人は道具にうるさいですから、チームメイト達にも響いていたようです」。
踏み込んだ感覚は、履けばわかる
2009年12月にいよいよ発売となるアンダーアーマーのスパイクは、これら多村のリクエストを反映させた仕様となっている。アメリカのダイナミックなプレースタイルと日本の緻密なプレースタイルが、見事に融合した日本オリジナルのプロダクト。多村は発売を待つ選手に向けて、こうコメントしている。
「軽くて疲れにくいのはもちろん、母趾球部分の踏み込んだ感覚は、履いてみれば分かります。あとやっぱり格好いいですよね」。
多村は、ユニホームの下をすべてアンダーアーマーで身を包んでいる。「僕はプロ野球選手である以上、常に進化していかなければいけないんです。そして1年でも長くフィールドに立って、プロ野球ファンの皆さん、野球をはじめた少年少女の皆さんに夢と感動を与えるプレーをしていきたいです。そのためにもアンダーアーマーと一緒に戦い、進化していきたいと思います」。
2009年、日本一という目標は惜しくも逃したが、ホークスの中軸を担うという自覚とともに、改めて頂点を目指す多村の挑戦に注目したい。
- 福岡ソフトバンクホークス 多村 仁志選手
- 生年月日 1977年3月28日
- 出身地 神奈川県
- 横浜高校
3年時は春夏甲子園に出場。 - 1994年ドラフト4位で横浜ベイスターズに入団
- 2004,2005年は2年連続3割30HRを記録
- 2006年第一回WBC日本代表選出。世界一に貢献。
- 2007年福岡ソフトバンクホークスに移籍

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